投資の基礎と株

【投資の基礎と株編11】株のチャート分析のやさしい覚え方~Part4 移動平均線とは? その意味と成り立ちについて

この回でわかること

  • チャートでよく見る曲線「移動平均線」ってなに?
  • 移動平均線は「株価の平均値」
  • 移動平均線が表すトレンドの強さとは
  • 移動平均線で投資家の心理状態を読もう!

チャートでよく見る曲線の名は「移動平均線」

株価チャートには、ローソク足以外にも様々な線が表示されていることがあるわ。

例えばこんな感じよ

げ、なんだこれ

ローソク足以外のこういった線のことは「テクニカル指標」と呼ばれているの。

いろんな種類のテクニカル指標があるだけど、その中で一番有名なのが、移動平均線

なんか見たことある気がする

移動平均線は、もっとも有名なテクニカル指標で、チャート分析には欠かせない存在よ。

当サイトでは難しいテクニカル分析のことは解説しないけど、移動平均線の基礎だけは理解して欲しいと思うわ

ほーい

移動平均線は過去の株価の平均値

移動平均線は、過去の株価の終値の平均取得価格を表した線なの。

何日間の平均値かは、その線によって違うわ。

例えば、下の日足チャートに表示されている移動平均線は「5日移動平均線」よ。その名前のとおり、過去5日間の株価の終値の平均を示した線になる

うーん。

「過去5日の平均」ってどういう意味かよくわかんないな

そうよね。

それじゃ、5日移動平均線を拡大して見てみましょう。

図では、過去5日の終値の平均値がAの地点の価格になる。Bの価格はBから見て過去5日の終値の平均値

こうやって平均値を出してその点を繋いで行ったものが移動平均線なの。

この例では過去5日の終値の平均値だから5日移動平均線だけど、過去20日なら20日移動平均線過去80日なら80日移動平均線になるわ

いろんな日数の移動平均線があるんだね

そうね。

色々用意されているし、証券会社のチャートでは設定変更して自分で日数を決めることができるわ。

例えば、下のチャートは日足チャートに5日移動平均線25日移動平均線75日移動平均線を表示させてみたわ

5日移動平均線と25日移動平均線、75日移動平均線は全部動きが違う

そうね。

一番、株価(ローソク足)に似ている動きをしているのは5日移動平均線だよね?

そうだね。

5日移動平均線は、株価にちょっと遅れて同じような動きをしているように見えるよ

思い出して欲しいんだけど、5日移動平均線は5日前からの株価の平均を表しているものだったよね?

だから、現在の株価(ローソク足)の動きに5日遅れて変化していくの。

株価に少し遅れて同じような動きをするのはそのためよ

なるほど。

5日移動平均線は今の株価に似た動きをするけど、25日移動平均線になると、そこまで似てないね

25日移動平均線は、過去25日分の株価の平均になるわけだから、現在の株価とは違うことが多いわ。

ただし、大きく見てみると、遅れてから同じ動きになっているわよね。

さっきのチャートをもう一度見てみましょう。

株価が上昇し始めて、そのあと少し遅れて5日移動平均線が上昇しているわよね。

そして、そのあとまた遅れて25日移動平均線が上昇し出した。チャートでは75日移動平均線はまだ反応していないわ

75日移動平均線はほかなり動きが鈍い

75日もの日数の株価の平均値を出しているんだから、当然動きは少ないわよね。

その結果、移動平均線の動きはなだらかになる

移動平均線が参照する日数が少ないほど動きが活発で現在の株価に近い動きをするんだね

移動平均線からトレンドの強さがわかる

移動平均線の仕組みはなんとなくわかったけど、これで何がわかるの?

まずは、移動平均線はトレンドを可視化してくれる

移動平均線は株価の平均値なわけだから、移動平均線が上向きなら上昇トレンド下向きなら下降トレンドってことが見た瞬間わかるわね

確かにそうだけど、トレンドは株チャートを見てもわかるんじゃない?

それこそ、補助線を書いたらローソク足が上向きか下向きかってわかりやすくなるんだし

それはそうね。

でも、ローソク足と移動平均線を見比べると、トレンドの強さがわかるわ。

下のチャートの囲ってる部分を見てみて

赤色の点線で囲っている部分は、ローソク足と5日移動平均線は上昇トレンドだけど、75日移動平均線は上昇トレンドとは言えない横ばいの状態だよね?

そうだね。

ん?これってどういうことなんだろ

現在は上り調子だけど、75日間の過去の平均としてはまだ上昇とは言えないてことなの。

長い目でみたら、まだ上昇トレンドじゃないぞってこと

なるほど。

今は上昇しているけど、過去と平均して見るとまだ上昇トレンドに入っていると言えないってことか

その通り。

それに比べて、下のチャートの囲った部分はどう?

ローソク足と2種類の移動平均線の全部が同じ向きのトレンド

この状態だと、

現在株を買った人も、過去に買った人も、平均してみんなが同じトレンドを感じていることになる。

下降トレンドならみんなが下降の勢いを感じて、上昇トレンドならみんなが上昇の勢いを感じてる

移動平均線が一緒の方向に動いている時は、トレンドの勢いが強いってそういう意味なのか

移動平均線から投資家の心理を読み取ろう

移動平均線は過去の投資家の動きを示しているものだってことはわかってきたかな?

過去の投資家の動きとは、つまり、投資家の心理ということ。

移動平均線からは、投資家の心理を読み取ることができるの。

例えば、このチャートの円で囲っている部分を見てみて。

この地点の株価と、移動平均線が表す値段も書いているわ

この地点での株価は340円。

でも、5日移動平均線では300円、25日移動平均線では260円、75日では230円よ

そうだね

5日移動平均線は、過去5日の間に株を買った人の平均的な取得価格だよね。

それが300円で、現在が340円。

つまり、5日前に買った人たちはだいたい40円値上がりしているってこと。

40円儲かっている状態

25日移動平均線は260円だから、25日前に買った人は80円も儲かっている状態だ。

75日前の人は、110円も儲かってるよ!

そう。

だからこの株を持っている人はこの地点でほとんど儲かっていることになるわよね

そうだね

この時の投資家の心理を考えてみましょう。

投資家たちは「儲かってるぜ!・これいい株だね!」ってなってるよね。

上向きになっている強気な気持ち」よね。

そういう時、株は買いの需要が上がっていくの。

だって儲かってるからもっと欲しいと思うでしょ? そして買いの需要が高まるとどうなるんだった?

株価は上昇する

そうなの。

投資家の心理は「儲かってるぜ!これいい株だな」→「もっと欲しいな」→「もっと買おう」となり、結果、買いの需要が高まるわけ。

さっきのチャートをもう一回見てみて。

さっきの地点の後、株価は上昇して行っているわよね。

そして、その株価の平均値である移動平均線も少し遅れて一緒に上がっていってるわね

株価が移動平均線の上にあるときは、強気な相場になって株価上昇しやすいんだね。

その逆で移動平均線が株価より上にあるときは下降トレンドになりやすいってことだよね?

そうだね。

図の地点では、移動平均線が株価の上にある。つまり、過去に買った人は今の株価より高い値段で買っているってこと

移動平均線が株価の上にある

移動平均線が株価の上にある

つまり、投資家たちは手持ちの株が値下がりした状態

そう。

そしたら売りたくなるよね? もう要らないって思う人が多くなってくると…

株価が下がっていく!

そう。

その通りに、さっきの地点の後、株価は下がっていっているよね

なるほどねぇ。

移動平均線から、過去に購入した投資家たちの気持ちが見えてくる

移動平均線の短期線・中期線・長期線

ここまで移動平均線の例として、5日移動平均線や25日移動平均線を使ってきたけど、最初にいった通り、「○日移動平均線」の○日の部分に決まりはないわ。

ただ、比較的短い期間の移動平均線を「短期線」、長い期間の移動平均線を「長期線」、中間の期間のものを「中期線」って呼ぶわ

なんかアバウトだな。

「○日〜○日までの移動平均線は短期線!」とか決まってないの?

そもそも、○日移動平均線とも限らないわ。

週足チャートを使っているなら、5週移動平均線とか25週移動平均線とかになってくる

あ、そっか

でも、一般的に以下のような感じで使われていることが多いわね

  • 日足→短期5日・中期25日・長期75日
  • 週足→短期13週・中期26週・長期52週
  • 月足→短期12ヵ月・中期24ヵ月・長期36ヵ月
移動平均線は、どの足を使っていたとしても、短期線・中期線・長期戦の3種類の移動平均線があるんだね

この期間の違う3種類のうち、2本だけをチャート上に表示させるとか、3本全部表示させるとか、自分で設定できるチャートも多いわ。

複数の移動平均線を表示させて、現在の株価と移動平均線の関係を観察することで、売買タイミングを測る投資家が多いわよ。

次回は複数の移動平均線を使った、売買のサインについて話すわね

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