年金・iDeCo

【年金・iDeCo編①】「老後資金2000万円貯めろ」問題ってどうよ?

老後資金2000万円貯めろ
この回で説明すること
  • 老後は2000万円貯めなきゃいけないって本当?
  • そもそも年金ってどういう仕組みになってるの?
  • 国民年金と厚生年金ってどう違うの?

老後資金に2000万円貯めなきゃいけないって本当?

トウ子先輩! 日本は終わりましたね! 年金が破綻するから、60歳までに2000万貯めなきゃいけないらしいですよ!
「老後資金は2,000万円足りなくなる」と金融庁が発表したことで、毎日テレビでも大騒ぎだね
ホントに日本は終わってますね! 私たちの年金を返せ!!!
まぁ落ち着きなさいよ。そもそも、あんたは、あの金融庁の発表ちゃんと読んだ?
え……読んでないけど、なんか年金貰えないから2000万円自分で用意しろって言ってたってテレビで見たよ
視聴者を煽るために一部を切り取って報道するのは、テレビの常套手段よ。無駄に不安に流されないために、ちゃんと全文を読むことをオススメするわ
じゃあ、今回の2000万円問題は一体なんだったの?
金融庁の発表では、こう言ってるわ。
  • とある年金受給者の夫婦の生活費が25万5000円なのに、年金では20万円しか貰えない。毎月5万5000円不足する
  • 「この夫婦がもし95歳まで生きたら、毎月5万5000円×30年で2000万円足りなくなる」
ん? 待って、ちょっと色々思ってたのと違うぞ。
そうね。まず前提として、この算出はある夫婦をモデルケースにして作られているものだということを覚えておいて。
この夫婦の場合はこれくらい足りないという一例に過ぎない
この夫婦は、年金で20万円もらってるけど、生活費が25万5000円かかっているんだね。つまり、生活費を20万円以下に抑えられたら・・
年金で生活費は足りるわね。もし18万円に生活費を抑えられたら2万円も貯金できる
うちの両親なら、持ち家だし家賃もかからないから20万円で生活できるかも…
そう。それにこの算出では、夫婦ともに95歳まで生きることを仮定している
あ。そうか…もし75歳で二人とも死ぬとしたら……
毎月5万5000円足りなかったとしても、660万円の不足で終わるわね
660万円くらいの貯金ならある人もいそうだ…
そうね。

でも別に、貯金にこだわらなくてもいいわ。75歳まで働いてもいいんじゃない?

そっか。今は70歳を超えても働いている人もいるもんね
もちろん、様々な理由で働けない人もいるわ。年金をもらう前に死んでしまう人もいるし、100歳まで生きる人もいるし、毎月の生活費に60万円は欲しいという人もいる。

実際に人は何歳まで生きるかわからないし、生活費にいくら使うかも人によって違うわ。夫婦じゃなくて単身で老後を迎える人もたくさんいる。この2000万円足りないという算出はあくまで「この夫婦の場合はこうだよ」という例でしかない

確かにそうですよね。なーんだ。全然問題なかったんじゃん!
ちょっと待ちなさい。確かにこの金融庁の発表は不安を煽るものだったけど、老後資金を1円も貯めないっていうのは問題外よ

そもそも年金の仕組みってどうなってるの?

なんか、そもそも年金ってどういう仕組みなのかイマイチよくわかってないんだよな
じゃあまず、年金についてざっくり説明するわね。年金は大きく分けて3つに分かれるの。

みんなが加入している「国民年金」

まず、全員が加入しているのは「国民年金」。会社員もフリーターも社長も国会議員もみんな加入してるわ。
月額は16000円くらいね。
会社員は会社が給料から差し引いて払ってくれてるんだよね?
そうね。

そして、会社員は国民年金と一緒に「厚生年金」に入っているわ。厚生年金は掛け金の半分を会社が払ってくれてる

会社員が加入している「厚生年金」

私、厚生年金に申し込んだ記憶ないんだけど、ちゃんと加入できてるかな?
会社に入社した時点で、自動的に厚生年金に加入してるから大丈夫よ
よかった。

厚生年金に加入しているということは、会社員である私は「国民年金と厚生年金両方に加入してる」って状態なんだよね?

その通りよ。会社員は国民年金と厚生年金の2つの年金に入っているの。

この2つの年金を合わせて「公的年金」と呼ぶわ

みんなが加入している国民年金をベースにして、プラスαで加入しているのが厚生年金だから、厚生年金は二階建ての年金って言われているの。

会社員は二階建ての年金をもらってるんだ〜
そうよ。

そして厚生年金は国民年金より掛け金が大きいから、貰える額も大きいの。

あ、それ聞いたことある。

自営業の人は、もらえる年金が少ないって。その理由は国民年金しか加入してないからなんだね

そう。

2018年の報告書では、国民年金だけしか加入していない人の月の支給額は6万5000円程度だったわ(40年間支払っていた場合)

え、少な!!!
対して、同年の厚生年金の平均支給額は月額14万7000円程度よ。
もちろん、厚生年金は年収によって支払額が違うから個人差が大きいわ。平均額はこれくらいってことで見てね
厚生年金は結構貰えるね。合わせたら20万円いく
そうね。厚生年金を貰っている人はいいけど、国民年金しか貰ってない人は、年金だけで生活するのは厳しいと言わざるをえない
なんでこんなに差があるの?
単純に考えても掛け金が違うわね。国民年金はどんなに稼いでいる人でも一律で16000円だけど、厚生年金は年収に応じてその数倍も払っている感じよ(個人差があります)。
厚生年金って、どれくらい支払ってるの?
お給料の総支払額の18%程度ね。給与明細に「厚生年金」って欄があるから、チェックしてみて。
この明細では、32,200円支払ってるって書いてるね
厚生年金の半額は会社が払ってくれているから、実際にはこの倍の額の64,400円の厚生年金を納めていることになる
会社に半分も払って貰ってたのか。今まで考えたことなかったけど、結構会社ってありがたい存在なんだな
そうね。厚生年金に加入できるのは、会社員の大きなメリットになってるわ。

ちなみに、国民年金と厚生年金を合わせて、「公的年金」と呼ばれていると言ったけど、ニュースなどで出てくる「年金」という言葉は公的年金の2つのことを指すことが多いわ

一部の会社員などが加入している共済年金などについて

1階建の年金(国民年金)と、二階建ての年金(厚生年金)を併せた公的年金以外にも、企業などが独自の年金制度を作っていることもあるわ。

二階建ての年金のその上にあるから、3階建ての年金と呼ばれるの

ふーん。うちの会社にはこんなのないな。

それにしても、なんでこんなの作ってる会社があるの?

三階建の年金は、厚生年金基金とか 確定給付企業年金と呼ばれるものがあるんだけど、福利厚生の一環でやってるところが多いわね。

「従業員の老後のために、会社が年金を作ってあげよう」ってやってくれてるの

へ〜。いいな〜
まぁここは、加入していない人には関係のないところだから、「こんなのがあるんだー」くらいに考えていたらいいわ。

とりあえず、

  • 会社員じゃない人(自営業など)
    …国民年金に加入
  • 会社員
    …国民年金+厚生年金に加入
  • 一部の会社員や公務員
    …公的年金にプラスして三階建の年金がある
ってことを理解しておけばOKよ

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